消毒用のエタノールなど、最近ではアルコール製品を多く使う必要がありますよね。
その影響もあって、アルコール製品を子どもが間違って舐めてしまったり、誤飲してしまったというケースが増加しているようです。
そこで、今回は、エタノールを口にしてしまっても大丈夫なのか、また誤飲しないための工夫などお伝えしていきます。
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エタノールは飲んだりなめても大丈夫なの?
エタノールと一言で言っても、実は種類があります。
分類的には、3つなので、それぞれを説明していきますね。
1、無水エタノール
無水エタノールは、エタノールを99.5vol%以上含むものを指します。
水分をほぼ含まない純度の高いもので、揮発性が高いのが特徴です。
アルコール濃度が最も高く、刺激性が強いのですが、濃度が高いがゆえにすぐに蒸発してしまうため、消毒にはあまり効果がないとされています。
そして、飲んだりなめたりしても大丈夫かということですが、無水エタノールは口に入れると危険性が高いので、絶対に口に入れないようにしてくださいね。
無水エタノールは、水分をほとんど含まないと先ほどお伝えしましたが、これは、水分を意図的に飛ばす工程を行っているのです。
その時に、ベンゼンを使用することがあり、このベンゼン完全に除去されていないものも中にはあるのです。
ベンゼンは有機溶剤の1つで、非常に毒性が高いです。
エタノールに入る量のベンゼンはそこまで多くないと思いますが、ベンゼンは危険なので、無水エタノールも口に入れるのは止めましょう。
2.エタノール
エタノールは、エタノールを95.1〜95.6%含むものを言います。
ちなみに、このエタノールは、アルコールと一緒なので、口に入れても、特に問題はありません。
ですが、飲用するためではないので、味は全くおいしいものではないですし、度数が強いので喉が焼けるような痛みが出たり、胃が刺激されておかしくなる可能性が高いです。
多く飲むようなことはないと思いますが、大人でもすぐに酔いが回りますし、子どもなどは、急性アルコール中毒などに陥る可能性もあるので注意が必要です。
3消毒用エタノール
消毒用エタノールは、エタノールを76.9〜81.4含むもので、一般的に消毒剤として使われます。
みなさんもよくお使いのものがこちらになるかと思います。
エタノールは、70~80%前後の濃度にすると、最も消毒効果が高くなります。
実は、消毒用エタノールには、これまた種類があります。
1つは、消毒エタノールという表示の物、2つ目は、消毒エタノールの後にIPやIPAなどの表示があるものです。このアルファベットは何だろうと疑問に思う方も多いでしょう。
これらは、簡単に言うと、エタノールに添加物が入っているか入っていないかで決まっていきます。
消毒用エタノール
エタノールの表示の後ろに何もアルファベットがなければ、お酒として売られているアルコールと同じであり、また原料もサトウキビなので、口にしても安全です。
そして、先ほどお酒と一緒だとお伝えしたのですが、こちらのエタノールは第一級アルコールとされるので、酒税がかかるので、販売価格がやや高めになっています。
消毒用エタノールIPやIPA
エタノールの後に、アルファベットが表記されているものには、添加物が含まれています。
イソプロパノールという添加物が含まれていて飲用出来ないようになっています。
こちらも、大量に誤飲してしまうと、神経系や気管・内臓などがおかされるので、飲むのは止めてくださいね。
こちらは、第二級アルコールに分類されるので酒税はかからず比較的安価で手に入ります。
ちなみに、消毒エタノールも消毒エタノールIP,IPAも消毒効果はほとんど一緒なので、どちらを選択しても大丈夫です。
除菌シートを赤ちゃんがなめてしまったけど大丈夫?
アルコール入りの除菌シートを赤ちゃんが間違って舐めてしまった場合、大丈夫かということですが、はっきりと断言は出来ませんが、ほぼ大丈夫であると思ってください。
純粋にエタノールと水だけの除菌シートなら先ほど説明してきたとおり、お酒のアルコールと一緒なので、口にしても問題はないでしょう。
その他に添加物が入っている物もありますが、少量だと思うので、大丈夫なことが多いでしょう。
だだ、赤ちゃんは身体が小さいですし、アルコールなので、経過観察・応急処置は必要でしょう。
月齢にもよりますが、出来るだけ水や、母乳かミルクなどの水分を取らせてください。
水分を飲ませることで、血中に流れるアルコール濃度を緩やかにすることが出来ます。
これだけでも大分安心感が違います。
1~2時間ほど様子をみて、とくに変わった様子がなければ安心して大丈夫でしょう。
もしも、明らかに様子が違うという場合には、速やかに病院へ受診するようにしてくださいね。
エタノール消毒液などの誤飲を防ぐ方法は?
近頃は、エタノールなどの消毒液が手に入りづらくて、入ったとしても詰め替え用などで売られていたり、手作りをしてボトルへ詰める人が多く、誤飲をしてしまうケースが増えてきています。
では、誤飲を防ぐためにはどのようにしたら良いでしょうか。
1、ボトルに詰め替える場合には、ボトルに目立つように印をつける
自分で購入したボトルに詰め替える場合には、ラベルなどがないので、何も書かなければ透明の液体なので消毒液とは分かりにくいですよね。
ですので、どんな印でも良いですが、「消毒液」「危険」「飲用禁止」など何か飲んではいけないという目印をつけるようにしましょう。
2、子どもの手の届かない場所に置く
誤飲で多いのは、子どもです。
特に月齢の低い子は、何でも興味を示しますし、アルコールが危険だということも分かりません。
ですので、子どもの手の届かない場所にしっかり保管して使い終わったあとも元に戻すようにしてくださいね。
エタノールを飲んでしまった⁉消の毒液や除菌シートは赤ちゃんがなめても大丈夫?対処法は?まとめ
エタノールなどのアルコールを赤ちゃんが口にした場合の対処法や予防法についてご紹介しました。
・無水エタノールは、ベンゼンを使用することがあり口にすることは危険
・エタノールは、アルコールと同じなので問題はないが飲用はオススメしない
・消毒エタノールは、口に入れても大丈夫だが飲用はオススメしない。
・消毒エタノールIPやIPAはイソプロパノールが含まれており飲用は危険
・赤ちゃんが除菌シートをなめたとき問題は少ないが経過観察&応急処置必要
・誤飲しないためには、ラベルに印をつけ、子どもの手の届かない場所へ
エタノールなど、まだまだ需要が高いので、頻繁に使うことになると思います。
安全に留意して正しく使うようにしてくださいね。
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